・臨床試験 バーチャル化前夜―最初の一歩を踏み出すのは
臨床試験でも「患者中心」
バーチャル治験とは、患者が医療機関に来院することなく参加できる臨床試験(治験)です。ウェアラブルデバイス、ePRO(電子患者日誌)、オンライン診療といったツールを活用することにより、遠隔で臨床試験を行います。
患者への説明から完了まですべてバーチャルで行う方法もあれば、従来型の臨床試験と組み合わせて通院回数を減らす「ハイブリッド型」もあります。
バーチャル治験の最大のメリットは、患者やその家族の負担が減ること。「医療機関が遠い」「移動が困難」といった理由で従来型の臨床試験に参加できなかった患者も、バーチャルならハードルはぐんと下がります。
臨床試験へのアクセス向上はリクルーティングの効率化につながるほか、モニタリングコストを削減でき、リアルワールドの治療実態を把握できるなど、試験を行う製薬企業側にも多くのメリットをもたらします。
(出典:AnswersNews)
治験に参加できる人が増える…ってことは競争率上がるので協力費が下がってしまうではないか!
欧米中心に広がり
(前略)スイス・ノバルティスや仏サノフィ、米イーライリリーといった欧米の製薬大手とも提携。これらの企業は、通常の臨床試験ではデータが集めづらい患者(希少疾患患者や、アフリカ系、ラテン系といった人種の患者など)を対象にバーチャル治験を活用しています。
日本でもデジタルデバイスを使った臨床試験は増えてきています。
(中略)国内ではまだ海外で行われているようなレベルでのバーチャル治験は例がないといいます。国際共同治験が増加する中、治験のバーチャル化は日本が抱える課題の1つです。
ハイブリッド型ならすぐにでもできる
(前略)「バーチャル試験を行う上で議論となるのは、データの信頼性でしょう。
フルバーチャル治験ならまだしも、病院でとったデータと自宅でとったデータが混在するハイブリッド型の場合、『真のデータはどれか』と決めなければならない。
実臨床では『緊張状態にない家庭の数値のほうが信頼できる』と言いますが、データを解析する以上、そういうわけにもいきません」(長嶋氏)
(出典:AnswersNews)
血圧ひとつとっても、病院でとるのと家庭でとるのと、基準値違うもんね。
もう1つ課題となるのが採血です。「血糖値など簡単な検査項目なら患者自身でもできますが、薬の血中濃度を知りたい時などは医療従事者が採血を行う必要があります。
医師が直接訪問しなくても、オンライン診療で訪問看護師に指示して行えばいいのですが、その看護師を確保するのが難しい」(長嶋氏)。
解決策として、看護師派遣会社と契約して「バーチャル治験チーム」をつくることを構想しているといいます。
(出典:AnswersNews)
訪問看護師! それはいいですね。(何が)
障壁は小さく
日本では現在、電子的に同意を取得することは認められておらず、患者宅への治験薬の配送などインフラも整っていません。
このため、1度も医療機関を訪れないフルバーチャル治験は難しいとされていますが、佐々木氏と長嶋氏は「ハイブリッド型ならすぐにでもできる」と話します。(後略)
希少疾患やDTxと相性がいい
(前略)「これまでの臨床試験では、どうしても患者は決められたタイミングで来院しなければなりませんでした。
バーチャル治験ならその必要がなくなりますから、仕事をしている人も参加できますし、途中で試験から離脱する人も減るのではないでしょうか」(長嶋氏)
ここ数年で急激に注目度が高まったバーチャル治験。長嶋氏は「日本でも2020年にはどこかの企業が始める」とみています。
口火を切るのはどこなのか。日本の治験は今、バーチャル化の前夜を迎えていると言えそうです。(出典:AnswersNews)
これ、健常成人対象の入院〇泊△日タイプの治験だと実現はまだまだ遠そうですね…。
案件によっては投薬日に10回以上採血するのもざらにありますし、投薬後、一定時間水禁止、坐位のみなどの指定が多いです。
同意の上、自宅内の様子をカメラで監視してもらうのもありですが、看護師がいないと容態変化に対応できないですし…。
現時点では、私が参加しているこの手のジェネリック系入院タイプ治験では実施は難しそうです。
ただ、罹患している患者対象の治験では効果を発揮しそうですね。
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